ー…ふと、居心地が随分良い事に気づいた。
ゆっくりと起き上がると、そこはあたしの部屋のベッドだった。
あれ……? あたし記憶だと確か、ソファにいたはず…
「あ、目、覚めた?」
部屋のドアが開いて、透也が入ってきた。
「よく寝たな。俺にはお構いなしに爆睡してたもんな」
「…っ、」
慌てて時計を見ると、もう21時を回っていた。
あたし、かなり寝てたんだ……!!
「あまりにも気持ち良さそうに寝てたから、起こさないように運ぶの大変だったんだぞ? …ついでに、重かったし」
オレンジ色のライトがついている薄明るい部屋でも、透也がどんな顔をしてるかわかる。口角がきゅっと上がって、意地悪く笑っているんだ。
…と同時に、かぁぁっと赤くなるあたしの顔。



