この景色とももうサヨナラだ。 そう思うと少し寂しい。 もう戻ってくることはない。 観客がざわめきだす。 関係ない。 もう関係ない。 「瀬名っ…!!! お前は何をやってるんだ!」 舞台の袖から親父の怒鳴り声が聞こえた。 「うっせぇ。 構うんじゃねぇよ!」 叫んだ。 会場が静まり返った。 俺の本当の「初舞台」 ピックを持つ右手を振り上げた。 千秋楽は俺の単独ライブ。 舞台は拍手の渦に包まれた。 …これでよかったんだ。