…今思えば。
アイツが粘着質な性格ってことを考えたら何も考えないで口を開いたあたしが馬鹿だったのかもしれない。

 「俺から逃げられると思う?」

犯行予告。

あたし、別れてからのこと何も考えてなかった。

さよならって言ったらさよなら。
そう思ってたから。

現実は悲惨で、残酷で…。

竜二はあたしの学校に乗り込んで…

ナイフを振り回した。

あたしの名前を狂ったみたいに何回も叫んで…。

衝動的に飛び出した教室の前の廊下であたしはただ震えることしかできなかった。

怖くて…わけわかんなくて…。