月は半月。

真瞬君の横顔が照らされて綺麗だ。

 「…だからハルになんかあったら
  って思うと頭に血が上る。
  夜に家出るなんてソラが一緒だ
  としても心配でたまんない。」

あたしは何も言えなくなる。

あの寂しそうな笑顔が忘れられない。

あたし、あの時…。

彼にどんな顔見せてたんだろう…?

そう思うと…。

 「でも、ハルには武器がある。」

武器…?

 「え?」

まだ秘密。

真瞬君はそう言って立ち上がった。

 「さ、俺らも帰ろう。
  夕飯まだだし。
  さっきからケータイがうるさい。」

着信3件。

メールは1件。