『もしもし?』 「いま大丈夫?」 キュッという床とタイヤのこすれる音。 電話相手はハルだ。 『なに?』 時間はちょうど昼休み。 「…なんかデビューの話がきた…ん だよ。」 『え、マジ?』 ハルの声のトーンが高くなった。 「…うん。」 『すげぇじゃん!! 兄ちゃんおめでとう! よかったな!』 ハルは自分のことのように喜んでくれている。 『俺ね、ずっと思ってたよ。 てか、信じてた。 兄ちゃんならきっと皆に認められる って。 兄ちゃんの歌は…俺にとって救いだ ったから。』 …救い?