「ホンマにええ女になりよって。」
悔しくて嬉しい。
「あんな幸せそうな家族を見せつけよって」
秀斗君に自分を重ねて見ようとしたが、全然重ならなかった。
神様は残酷だけど正しい。
細くて頼りないのに俺を抱き締めてくれた腕は、逞しく子供を抱えていた。
立ち止まって夜空を見上げた。
排気ガスに塗れた空を雨が流してくれたせいか、いつもより星が綺麗に見えた。
初めて彼女を胸に抱いて眠った夜、
彼女が真剣な顔つきで星空を見ていたのを覚えている。
彼女にははぐらかされたけれど、
何を考えてたんだろう。
星に何を願ったんだろう。

