私は、言われた通りトイレで真祐くんの体育着から、真咲の体育着に着替えた。
「真咲の、匂いだ…」
いつまで感じていたいこの香り。
すごく、安心する。
教室に戻ると真祐くんが近付いてきた。
「はい」
真祐くんは濡れた体育着の入ったビニール袋を私に手渡した。
受け取ると水を含んでいるからか、ずしっとした重みを感じた。
「ありがとう。あ…これ」
「やっぱり、兄貴に着替えろって言われたんだ」
私は、借りた体育着を真祐くんに返した。
「はい…せっかく貸してくれたのに、ごめんなさい」
「いいよ、だいたい兄貴が独占欲が強いヤツだって知ってるし」

