† Lの呪縛 †

二人が客間に入ると、ダグラスたちは会話を止めた。


鼻下に髭を生やした男性がソファーから立ち上がり、ノエルとオリヴィアに笑顔を見せた。



「やぁ、ノエル。 久しぶりだね。 元気にしていたかい?」

「元気にしてるよ。 エリオット叔父様も元気にしてた?」

「あぁ、私も元気だよ。 ところで、隣にいるお嬢さんがオリヴィアかな?」



エリオットはオリヴィアに顔を向けた。


するとノエルは守る様にオリヴィアの肩を抱いた。



「こちらがエリオット叔父様だよ」



オリヴィアはノエルのジャケットの裾をギュッと握りしめた。


オリヴィアの緊張と不安がみんなに伝わっていく。



「初めまして。 オリヴィアです。 宜しくお願いします」

「会えて嬉しいよ、オリヴィア」

「ノエルもオリヴィアもかけなさい」



ダグラスの言葉にオリヴィアは頷き、ノエルに肩を抱かれたまま足を進めソファーへ腰掛けた。


オリヴィアはどこかそわそわしていて落ち着かない。


胸に手を当て落ちつかせようとしている。


ノエルはそんなオリヴィアの手を取り、包み込む様に握った。