† Lの呪縛 †

オリヴィアのすぐ隣に立っている男性は、オリヴィアと目を合わせるとニコッと微笑んだ。



「微笑ましい光景だよね」

「…………」



目を泳がせるオリヴィアを見て、可笑しそうに笑い声を漏らした。



「俺はカーティス、宜しくね」



カーティスは色気のある雰囲気ではあるが、いやらしさはなく不思議な妖艶さがある。



「……私はオリヴィア」

「オリヴィア……素敵な名前だね」

「ありがとう」



カーティスは口元を手で押さえ、未だ笑い続けている。


何がそんなに可笑しくて笑っているのか分からないオリヴィアは、眉を寄せた。



「ごめんよ、悪気はないんだ。 ただ、あまりにも君が可愛らしいから」



熱の篭った瞳に見つめられ、オリヴィアは落ち着かない気持ちになった。


言葉に詰まり、顔が熱を帯びていく。



「ちょっと! 私の大切な友達に手を出したら許さないわよ!!」



カーティスはキティに詰め寄られ、呆れた様にため息を零した。



「おいおい、人聞きの悪い事言わないでくれよ。 オリヴィアに誤解されたらどうしてくれるんだ。 ねぇ?」



カーティスは片目を瞑り、オリヴィアに視線を送った。