† Ｌの呪縛 †

キティはクレアから体を離すと、オリヴィアと向かい合った。


キラキラした目で見つめられ、オリヴィアはどうしていいかわからず視線を泳がせている。



「初めまして！！ 私はキティ、宜しくね」

「は、初めまして……私はオリヴィア……よ、宜しくお願いします」



同じ年頃の女の子と触れ合った事のないオリヴィアは、内心焦っていた。


どう接していいのか分からない。



「オリヴィアったら、そんな畏まった話し方は嫌。 私たちはもう友達なんだから、もっと楽にしてちょうだい」

「友達……？」

「そう、友達よ」



キティがオリヴィアの手を握ると、オリヴィアは驚きのあまり体をビクつかせた。



「あはは、オリヴィア可愛いー！ さぁ、上でお茶にしましょう」



オリヴィアと手を繋いだまま、起用に片手でドレスを持ち上げ駆け出すキティ。


手を振りほどく事も出来ず、オリヴィアも真似て片手でなんとかドレスを持ち上げ転けないようキティの後ろを駆けた。


クレアは扇子で口元を隠し、肩を震わせている。



「クレアおば様も早くー」

「えぇ、今行くわ」



キティは階段を駆け上りながら、クレアに笑顔で声を掛けた。


テラスに到着したオリヴィアは、肩を上下させながら息をしていた。