† Lの呪縛 †

音楽が鳴りやみ、二人が動きを止めた所でシドがオリヴィアのお腹に腕を回した。


驚くオリヴィアに若干嫌そうな顔をしたノエル。


ノエルとシドは火花を散らす。



「シド? どうしたの!?」



険悪な雰囲気に耐えかねたオリヴィアは慌てて口を挟んだ。


それでも二人は一歩も引こうとしない。


その雰囲気に気付いた周囲が微かにざわつき始める。



「ノエルお兄様、私少し外の空気を吸ってくるわね!」



オリヴィアはシドの手を取り、無理矢理引っ張って歩きだした。


ただ前を見てずんずん足を進めて行く。


その度にカツカツとヒールの音が鳴る。


いつもよりも大きなヒールの音は、オリヴィアの心情を表している様だった。


会場の外にはほとんど人はいなかった。


オリヴィアはくるっと体を反転させ、シドを見上げた。


腰に手を置き、頬を膨らませるオリヴィア。



「急にどうしちゃっ……!?」



オリヴィアの言葉を最後まで聞くことなく、シドはオリヴィアを抱きしめた。