† Lの呪縛 †

オリヴィアはコテッと頭をノエルの頭に寄せ、口を開いた。



「お母様とお父様を見ているだけで幸せな気持ちになるの」

「あぁ、そうだね。 僕たちも僕たちだけの幸せを見つけよう」

「うん」

「オリー……」



レッドフォード伯爵家の幸せな空気の中に、硬さを含んだ声が割って入ってきた。


ノエルに抱きかかえられたままオリヴィアは顔を向けた。


そこには無表情のシドが立っていた。



「っ……」



その表情こそいつものシドだが、見慣れていないオリヴィアは言葉に詰まった。


オリヴィアが何をしようと怒った事のないシド。


オリヴィアの前では基本笑顔を崩すことはなかった。


だが今は氷の様に冷たい瞳、そして表情をしている。



「お前たちは昔とちっとも変らんな」



エドガーのからかう声。


クレアとダグラスはピタッとくっつき二人で笑った。


笑うタイミングも二人は息ぴったりで、常に心が通じ合っている様だった。