ネヴィルはシャロンの頬に触れ、眉を窄めほんの少し微笑んだ。



「ネヴィル、貴方に辛いお願いをしてしまってごめんなさい。 オリーを頼んだわね」

「あぁ、ゆっくりお休み。 愛してるよ」



シャロンは一瞬驚いた顔をしたが、その表情は直ぐに少女の様な顔になり、笑顔を浮かべた。



「夢みたい……貴方がそんな事言ってくれるなんて……っ、私も、愛してるわ。 本当にっ、どうしようもないくらい好きよ……貴方に会えて良かった」



ネヴィルとシャロンは微笑み合い、二人の顔が距離を縮めていく。


唇が触れ合い、シャロンは瞳を閉じた。


シャロンの体から力が抜け、ネヴィルはその体を支えた。


シャロンの魂を感じながら、ネヴィルの瞳に涙が滲んでいく。


悪魔である自分にとって涙は縁遠いものだと思っていたネヴィル。


余りの辛さに力が暴走してしまいそうだった。


今にも暴走してしまいそうな力を抑えていられたのは、オリヴィアの存在があったからだ。