† Lの呪縛 †

ベルとネヴィルの間で交わされた契約。


契約をするよう促したランドール家当主。


当主の願い、それを叶えるために交わされた契約。


だが真の契約内容は、ネヴィルとベルの二人だけの秘密だった。



「もう寝た方がいい」

「今日も眠るまで側に居てくれる?」

「あぁ」



シャロンはベッドの中に横になると、片手を出した。


その手を握るネヴィル。


二人にとって、それはごく自然な流れになっていた。


シャロンとベルが一緒にいられる時間は残り少なかった。


その事を知っているネヴィルの心は酷く揺れている。


悪魔らしからぬ感情。


自覚していた。


いつの間にか、ベルとシャロンに特別な感情を抱いている事に。


始まりは簡単だった。


シャロンの強い想いに惹かれ契約を交わしたネヴィル。


強い想いを持つ人間を選ぶ……それは悪魔として当たり前の行動だった。


それがいつしかシャロン、ベルという人間そのものに魅力を感じる様になっていた。



「シャロン……」



ネヴィルの小さな呟きに、シャロンは反応を示さない。


静かな寝息だけが聞こえている。


ネヴィルはシャロンの手をそっと離し、スーッと闇に紛れ込む様に姿を消した。