† Lの呪縛 †

昼間、柔らかく心地の良い風が吹く中、ネヴィルは木に登り枝の上に座っていた。


キャッキャ騒がしい子供達の声。


幸せそうな女性の笑い声が聞こえ、ネヴィルは声のする方へ目を向けた。



「そんなに走り回って転んでも知りませんからね」

「はぁーい!!」



ティーテーブルに座っている貴婦人は、心配そうな顔で男の子を見ながらも、幸せいっぱいな雰囲気が漂っている。


―正妻は昼真っから堂々と子供と戯れているというのに、ベルとシャロンは薄暗い屋敷の中か……。―


ベルやシャロンの事を思うと、不毛で仕方が無かった。


ランドール家当主と正妻との間に生まれた子供は二人。


女一人に男一人。


長男は順調に成長すれば、時期当主となる存在。


長女はシャロンに万が一の事があれば、ランドール家の生贄としようと考えているのだろうと、ネヴィルは思った。


正妻も子供達もベルとシャロンの存在を知らない。


もしも二人の存在を知り、騒ぎ立てるような事があれば、ランドール家当主は迷わず正妻を始末するだろう。