† Lの呪縛 †

目を伏せ自嘲気味に笑うベル。



「全部、あの人の思惑通りに事が進んだのよ……」

「思惑?」

「私の世話係の彼はハンサムで優しくて……ここで孤独に過ごす私が、彼の魅力に惹きつけられるにはそう時間はかからなかった」



ベルの過去を知らないネヴィル。


初めて聞く話に何も言わずに耳を傾けた。



「私は恋に落ち、現実から目を背く様に彼に溺れたわ。 そして子を授かり、産まれたのがシャロンだった」

「男はどうなったんだ?」

「正妻ではないにしろ、ランドール家当主の女に手を出すことは許すまじ行為。 あの人は彼に命を持って償わせると言ったわ」

「では男は……」



ベルは首を横に振った。



「あの人に懇願したの……彼は悪くない……だから罰を与えるなら私に、と……。 すると彼は口元を歪め、ニヤリと笑みを浮かべた」



暫しの沈黙の後、ベルは口を開いた。



「“私の為にその魂を捧げろ”……あの人は私にそう言ったの。 その時は命を捧げろと言われているものだと思ったわ。 だから私は躊躇う事なく了承したわ……だけどそうじゃなかった……」



ベルはネヴィルの目を見つめ、ニコッと微笑んだ。


ベルが何を言わんとしているのか、ネヴィルには分かっていた。



「彼の命と引き換えに、貴方を召喚したの」