† Lの呪縛 †

どれくらい走っただろうか。


二人は息を切らしながら、その場にへたり込んだ。



「はぁ、はぁ……どうやら巻けたようだな」

「っ……」



オリヴィアは呼吸を整えようと、何も喋る事が出来なかった。


酸欠で多少意識がボヤける中、アレンの握る血のついた剣が目に入った。


剣を握っているアレンの手を両手で包み込んだ。



「ごめ、なさ……いっ」



下唇を噛み締め、目を伏せるオリヴィア。


そんなオリヴィアを、アレンは空いている手で抱き寄せた。



「謝る必要はない。 俺が好きでやった事だ」



言い方は素っ気ないが、オリヴィアにはちゃんと伝わっていた。


アレンが本当は優しく、思い遣りの心を持っている事が。


二人で過ごした時間はほぼ無いと言えるが、オリヴィアは根拠のない信頼を寄せていた。



「何故あんな所にいたんだ」

「…………」

「……言いたくないならそれでいい。 だが、今感じている事は素直に吐き出した方が楽になるぞ」

「……っ…………」



オリヴィアはアレンの胸に顔を埋め、肩を震わせた。


アレンはオリヴィアの頭を撫で、優しい笑みを零した。