† Lの呪縛 †

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馬車に揺られる中、大きな口を開け欠伸をしながら、アレンは窓から外を眺めていた。


ー思っていたよりも帰りが遅くなってしまった……。ー


膝の上に載せた剣に触れ、ため息を漏らした。


何の面白みもない暗くなった外をボーッと眺めていると、人影が視界に入った。


アレンは眉を寄せ、思わず身を乗り出し窓から後ろを目を凝らして見つめた。



「おい!! 止めろ!!」



アレンの声が届いていないのか、馬車は動きを止めない。



「止めろと言っているだろう!!」



苛っとしたアレンは、先ほどよりも声を張り上げた。


急停車した馬車からアレンは急いで飛び降り、来た道を走って引き返した。


執事の制止の声も聞かずに。


剣をグッと握りしめ、人影が見えた所まで急いだ。



「いない……っ」



息を切らしてまで辿り着いた場所には、既に誰もいなかった。


ただの見間違いかもしれない……そう思ったが、妙に胸騒ぎがしていた。


ー一度会っただけだが、見間違える訳がない。ー


何故だかそう思えた。


辺りを見回すと、普段であれば絶対に足を踏み入れない様な路地が目に入った。