帰りのHRで、またプリントが配られた。
面談が始まる前に、一日何人か放課後に残って先生と10分くらい話すんだって。
担任の先生とみんなの大体の進路や学校生活のことについて話すらしい。
早速、こんなのが始まるなんて。
萌は今日すでにそのプチ面談が入ってるらしい。
しかも、萌は先生と・・・。
うらやましい。
「進路なんてまだ決まってないし。ま、適当に言うか!ゆきどうする?待っててくれる?」
「うん、待つよ。どうせ暇だし」
渡り廊下で萌の面談の順番を待つ。
先生との面談が本気でうらやましい私は、萌に何を話したか教えてもらう約束をした。
「あ、そろそろかも。行こっか」
1組のドアから、女の子が出てきた。
ちょうど終わったんだ。
「おぉ、今ちょうど終わったよ。どうぞ、入って」
先生がドアを開けて出てきた。
萌は嫌そうな顔で、私に助けを求める。
「やだ~、ゆき一緒に来て~!!」
「何言ってんの、だめに決まってんじゃん。ほら、いってらっしゃい」
「いいよ、どうせそんなかしこまった面談じゃないし」
え?
先生のその言葉に耳を疑う。
本当に・・・いいの?


