「ゆき足速い~・・・ほら、練習やろ!せっかく教えてもらったんだし」
やっと私に追いついた萌はボールを持って笑ってる。
こんな風になれたらいいのに・・・
先生の前でも笑えたらいいのに。
沢山話せればいいのに。
話しかけられたらいいのに。
「じゃあ、あたし投げるね!ボール貸して!!」
緊張がやっと解けて、やっと笑えた。
「萌、ちょ~~うまく打つから!」
萌はさっきの先生と同じポーズで構えてる。
先生、あのね・・・
本当は毎日笑って話がしたいの。
先生はこんな私をどう思ってる?
ただの生徒?
へんな生徒?
不器用な自分は・・・嫌。


