それだけ ~先生が好き~




帰ってきたお母さんは、いつもの笑顔だった。


それがまだ私に希望を持たせる。


あれは、嘘だよね。


嘘だもん。



だって、本当にいつもどおりだもん。



私は、何も考えず修学旅行に行って来ていいんだよね?



ついこの間・・・あんなにいっぱい、お父さんお菓子買って来てくれた。


食べきれないよって、三人で笑ったじゃん。




私、お土産たくさん楽しみにしててねって・・・言ったもん。




明日、少し早く学校に行かなきゃ。


荷物送るトラックが学校に来るから。




先生



もう寝た?


それとも仕事?



それとも、みんなのこと心配で眠れないかなぁ・・・



私は


ただ、この現実が夢であることを願う


やだ


やだ



離れ離れになんか、ならない・・・