総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~


開け放たれたドアから部屋へ入る。


部屋には案の定レナちゃんと、こちらも思った通りふてくされた表情のシュウが寝転がっていた。


「別に、何もしてないけど」


「……そうは見えなかったけど?」


ドアにすがりながらなんとなくの状況を察する。


うーん、


「何もないって言ってるだろ」


仰向けに寝て腕で顔を隠していたシュウが腕を少しずらして、睨んでくる。


「ふーん。あ、さっきさシュンさんからメールがあったんだけど。そのことに関すること?」


「それは、条件に反する質問になる。お望みなら答えるけど?」


「……そうだな。やめとくよ、今ここでお前たち2人が抜けるのはさすがにキツい」


お手上げのサインのポーズをして伝えに来た一言を口にする。