ゆっくり目を閉じて、あたしの手を受け入れてくれる。


ピリリリ


静かな空間の中いきなり響いた音は、シュウの携帯からだった。


「ん‥‥」


もそもそ起きて、ロックを解除する。


ゆっくり開けられたまぶたの奥に見える瞳はまた、色をなくしたように見えた。


「どうしたの?」


「そか‥‥もう‥‥か‥‥」


一体どんな内容だったんだろう


「レナ、俺のわがままな願いの発端が近づいてきた」


え、もう?


「‥‥大丈夫、きっとうまくやってみせる」