その仕草に少しだけ、胸がはねる。


へらっと笑うシュウが「大丈夫」そう言ってくれた。


「この目を見て?真面目にしか見えないでしょ」


先ほどヒサに頬をつねられて言えなかった言葉をシュウがもう一度言った。


けど、シュウ‥‥


「見ようにも閉じてて見れねーよ。お前眠さ限界だろ」


ヒサの言ったとおり、シュウの目は閉じられていた。


「ま、とりあえずそういうことだからさ。わかってると思うけど‥‥‥手ぇ出したりすんなよ」


いつもは聞いたことのないくらい、低い声で威嚇するように少しだけ背の高いヒサを睨むシュウ。


ヒサは、何も言わずにシュウを見つめていた。


なんか、やな空気になっちゃったな‥‥。


周りを見渡して、ヤメた。