「‥‥そりゃあ、兄貴。だからな」


「そっか」


「でも、兄貴は‥‥」


寂しげに上を向いたユウコ。


「俺さ、小さい頃兄貴にべったりだったんだよ」


照れたように頬をかく。


「ここに入ったのだって、兄貴が入ったから。最初は兄貴と同じチームだったんだけど、俺も一人前になりたいって思ってヒサに頼んだんだ」


懐かしそうに話す言葉に耳を傾ける。


「けど、結局俺は守られててそれに甘えてただけだったんだな」


「そんなことないよ」


あたしはそうは思ってないよ


ユウコが入ったときのことなんて今聞かされて初めて知ったし、2人のこともみんなことも詳しくはわからない


でも、ユウコが今言ったことはそうではないと言える


「だって、ユウコがあたしのために戦ってくれたとき。あの時のことはユウコがあたしを守ってくれたんだよ」