梨沙は禮人から貰ったマスクと軍手をした。

それから二人は夕方にはほとんどの荷物を直し終えた。

「梨沙、もう遅いから餅貰って帰りなよ。あとは俺ががしとくからさ」

「最後までしていくよ」

「いいよ。あと少しなんだし。それにありがとうな。親父の代わりに言っとく」
「分かった。じゃあとはよろしくね」

「うん。任せとけ」

梨沙はマスクを外すとてを振って行った。

「ふぅー。さっさと終わらせるか」

禮人は運ぶスピードをあげ、

夕陽が沈むまでに、なんとか片付けを終えた。

蔵を出ると、丁度作次郎が歩いてきた。

「禮人、終わりそうか」

「いま終わったとこだよ」
「そうか、ありがとうな。それにしても全身ホコリだらけだな、早く風呂入ってこい」

「中も掃除したんだから、当たり前だろ。すぐに入るよ」