護り人

蔵には地下があり、作次郎に中に入らないようにキツく言われていた。

禮人は端の木の棒を押すと、[カチッ]と音がして板が持ち上がった。

板を上に持ち上げると、石で出来た階段を降り、横のスイッチを入れる、真ん中にある豆電球がつき、オレンジ色にあたりを照らした。


ここに何か手がかりがあるはずだ」

禮人は手当たり次第に箱を開けて、中身を確認していった。


どれくらい時間がたっただろうか、いつの間にか禮人の全身から汗が吹き出していた。

奥にある長い箱を引っ張り出して開けると、

「異空間法式」

と書かれた巻物が出てきた。

「異空間法式?」

禮人は紐をほどいて広げる。

「あの世とこの世を繋ぐ境目、三途の川。ここを通ると死。通らなければ死なずに済む。しかし…」

文字がかすれてこの先は読めなかった。