「田野さん、いつもありがとうね」
白と水色のワンピースを身にまとい
大久保先生はニコリと笑った。
「…大丈夫です」
先生にプリントを手渡すと会釈した。
可愛くて若くて生徒に人気の大久保先生は
分け隔てなく接してくれる。
地味な私にですら。
「こんな面倒なこと毎日やってくれるの
田野さんだけだもの、助かってるのよ」
その言葉にもう一度会釈をすると
目を伏せて職員室を後にした。
何て事無い、いつもの日常だ。
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