3年後


「リツカ。さすがだな」
「当たり前でしょ」

あれから3年経った。
私は、あの頃の意思のまま、闇世界へと進んだ。

まだ幼く、なにも知らなかった私を
拾って強く、たくましく___

思い描いていた自分に育ててくれたのが、この人


「通津白三成(つづしろ・みつなり)」
「はっ、生意気だなぁ、あいかわらず
 まぁリツカらしいがな」


リツカ。
私の名前。苗字も、なにもない。


だって、『本当の私』は『私』が殺したから。
リツカ

この名前だって


本当の名前じゃない