千万本のチューリップを君に捧げる


3月5日にお母さん達の結婚式が行われた。お母さんは純白のドレスに身を包んでいる。

また、悟さんも白くて輝いたタキシードに身を包んでいる。

二人共、きれいだ。きっと、誰が見てもそうだと思う。

「お母さん・・・綺麗だよ。」

「有難う・・奈緒。」


結婚式を見守るのは修くんに、わたしだけ。身寄りはほとんどいない。悟さんの

両親も死んでしまったし、お母さんの両親もなくなった。

すると、神父様が言った。

「新婦・小野寺美由紀は夫・山本悟を死ぬまで愛すことを誓いますか?」

美由紀は言った。

「誓います。私の人生は残りわずかです。ですが、天国に行っても悟さんを愛し、

 待つことを誓います。」

神父は、おだやかな表情で言った。

「新郎・山本悟は妻・小野寺美由紀を死ぬまで愛すことを誓いますか?」


「はい、誓います。」


「では、指輪の交換を・・・。」


二人はそれぞれの指輪を交換した。美由紀が言った。


「悟くん・・・これって・・・。」

美由紀に渡されたものものは指輪ではなく、ナズナの花でできた冠だった。

「ナズナの花言葉は、『あなたに私の全てを捧げます』なんだって。」

続けて悟は言った。

「知ってる?チューリップの花言葉。」

美由紀は言った。

「え?なに?」

「永遠の愛・・。」


すると、悟はなにやら取り出した。

「わあ!!」

みんな声をあげた。