悠里の顔は柔らかく笑っていて、でもどこかピリッとしたオーラも持っている。 ・・・かっこいいじゃん。 「県大会、ちゃんといけよ」 「それさっき母さんに言ったから」 「ははっ、さすがだな」 琴海もきっと笑ってるよ。 『悠里、頑張れ』って『ここから応援してるから』って言いながら。 「これからだな、父さん」 「お、先に言われた」 「ふんっ、先に言ってやった!」 確かに悠里の言う通りで、これからが始まりなんだ。