「・・・俺、八年間母さんに会いに行ってないからさ」
「・・・墓参りのことか?」
「うん」
そういえば、俺も久しく行ってないような気がする。
琴海がいなくなってからはしょっちゅう行ってたっけ。
でもいつからか、琴海を思い出すのが苦しくなって・・・徐々に行かなくなったんだっけ。
「引っ越しもしたし、写真とか見てたら・・・会いたくなったっていうか、さ」
「あぁ」
それでこんなにも表情が曇ってるって訳か。
しかも、中学男子として「母親に会いたい」っていうのもなかなか恥ずかしかったんだろうな。
「いいよ」


