「ご存知で?」 「さっき、少し」 本当に少しだけだったけど、彼の存在は悠里にとって大切なんだということはよくわかった。 初めて見た時すぐに。 「それから以前よりも更に、少しずつ笑うようになって。でも夜中はまた無表情な顔で外を見るばかりでした」 「・・・僕のせいですね」 「否定はしません。でも、ずっと悠里くんは待っていましたよ」 「・・・・・・」 「八年分の時間を、愛を、これから悠里くんにあげ続けてください」