山登りとか言ってる場合じゃない! 「悠里を迎えに行かないと!」 このときの俺の中では、あまりよくはわからないけど、死んだはずの琴海に悠里を迎えに行けって言われたような気がしていた。 だから早く行ってやらないと、と足を進めた。 ずっと待たせてしまった。 八年間、悠里を忘れていた。 最低な父親でも受け入れてくれるだろうか―――。 そんな不安を胸に、俺はあの施設へ向かっていた。