どうして・・・ どうして涙が止まらないんだ―――。 「あの事故で、幸哉の中の悠里の記憶が閉じ込められただけ」 「そんなっ・・そん、なこと・・・っ」 「今、幸也が苦しいのは、思い出せたからでしょ?」 「うぅっ・・ちがっ・・・俺、はっ」 琴海の言う通り、今の俺の頭の中では、さっきの記憶以前のことがどんどん蘇ってきていた。 今まで俺が“タイムスリップ”していた間と同じような“現実”が。