それでも俺は琴海の手を放さなかった。 「ことみぃ!」 だけど結局は周りの看護師にしっかり掴まって、その手を放さざるを得なくなった。 まだ琴海の手は温かかった。 でもそんな温もりも一瞬にして消えてしまったんだ。 「ことっ・・・ことみぃ・・・」 部屋の外に出されて椅子に座らされた。 涙を手の甲で拭いながら、嗚咽を漏らす。 そのとき、隣にコトッと座る人の気配を感じた。