先生と向き合えば、どうやら俺はこれを知っているらしかった。 体が分かっている。 やっぱり、記憶が繋がると・・・これがあの時なんだと実感する。 「近藤琴海さんなんですが・・・」 「妻は死にますよね」 「えっ・・・」 先生の顔が一気にひきつる。 それもそうか。 まさか旦那がこんなこと言うなんて思いもしないだろうしな。 でも、これが事実なんだよな? はぁ、というため息とともに先生は目を伏せた。 「あなたは・・・叫んだり怒ったり悲しんだりしないんですか?」