「近藤さん、近藤琴海さん!」 主治医の先生が必死に琴海の名前を呼ぶ声。 ピリリッ、ピリリッという機械音。 「さがって!」 先生がそう叫ぶと近くにいた看護師が俺の体を引っ張って部屋から出そうとする。 でも俺は反対に琴海の元に寄り添いたくて、グッと体に力を入れる。 「琴海!琴海ぃ!起きろ!」 「近藤さん!」 「放せ!はなせー!」 ―――ガチャン 一瞬にして目の前が真っ白な扉に憚(はばか)られた。