「大丈夫ですか!?」 近くにいた看護師が俺の背中をさする。 俺はその場にしゃがみ込んで頭を抱えた。 俺の頭の中で『イヤだ!』の文字がたくさん浮かび上がってくる。 “何か”から逃げたくなる衝動、胸の動悸、手足の震えが止まらない。 「こちらへ」 看護師に連れられて俺はとある病室に向かった。 そこに琴海の姿はない。 俺を落ちつけようと看護師は俺の背中をさすり続ける。 優しい手だけど、俺が求めるのはこの手じゃないんだ。