俺の息が止まるかと思った。 俺が琴海の方を見れば、絶対に怒っていると思っていた。 咄嗟に「ごめん!」と言おうとしたのに、その言葉を全部言い切る前に止めて、代わりに間抜けな「え?」という声が漏れた。 俺が見た隣には、琴海の姿がなかった。 今、隣で立ち上がったはずの琴海の姿は跡形もない。 「・・・なんだ?」 俺もソファーを立ちキッチンへ向かった。 寝室、風呂場、トイレも見た。 でも、琴海の姿はない。