「寝よっか?」



「あ、や、ちがっ」


「眠たいでしょ?寝よう寝ようっ。おやすみ」




ガサゴソと布団にもぐり顔までかぶってしまった琴海。



そんな琴海を見ていると、小さな声で「プレゼント・・・ごめんね」と言うのが聞こえてきた。





「なぁ、琴海・・・」



「・・・・・・」





「俺今日で三十なのに、すげー緊張してんの。なんかさ、さっきまで学生だった?って言ったら笑うだろうけど、そんな感じだったっていうか」



実際学生だった。

あっという間の出来事だったけど。



だからってこともあると思う。