これが夢だとしても、夢じゃないとしても、これは紛れもなく俺の誕生日。
過去と“似ている”ものとして今は考えよう―――。
その後、琴海が落ち着いたのを見計らって俺は先に風呂に入った。
俺の家だから何も気を使う必要はないのに、やっぱりどこか居心地が悪いような気がしてならない。
今は隣に琴海がいない。
こういう時に考えればいいのか、なんて一人で思いながらさっきの続きを考える。
琴海に告白したあの日、文化祭の日、そして結婚して初めての俺の誕生日。
共通しているのは・・・琴海くらいだろう。
告白したのはもちろん琴海だし、文化祭だって喧嘩したり泣かせたり笑ったり、俺の誕生日は・・・もしかして?


