台所に食器類を全部運び終えてカチャカチャと洗っている音が聞こえてきた。
リビングから覗けばそこには俺の知っている、主婦であり俺の妻である琴海の姿。
・・・俺はソファーに座って今までのことを考える。
もとはと言えばどうして俺はこんなことになったんだろうか。
確か高校時代の俺になって・・・それが夢だと思ってたんだ。
そもそも、俺がこの夢を見るきっかけとなったのは・・・。
「幸哉っ」
「ぬわっ」
ソファーの後ろから琴海に抱きしめられて体制が前傾姿勢になった。
息苦しい、と思いながらも、もう少しで何か思い出せそうなところに来ていたのにと少し悔やんだ。


