チュルッと俺の口の中にジュースが入ってきて、一気に口の中がバナナに犯された。 「・・・コレ、何が一番味が強いとかじゃないな」 多分これを"バナナジュース”と題して出したとしても誰も後の三つの食材を言い当てる人はいないと思う。 「でも、おいしいよね?」 「まぁ、普通のバナナジュースだと思えば」 琴海にジュースを返せば琴海は残りのジュースを飲みきった。 おいしかった、と満足げなその顔を見れば俺の頬が自然とほころぶ。 「ねぇ、もう一つ頼んでもいい?」 「まだ飲むのか?」 「ケーキ!」