その後、たまたま入ってみたクラスで琴海の心を射止めた射的を、俺がすることになった。
「あのウサギ・・・」と隣でウサギのぬいぐるみマスコットから目を離してくれなくなったからだ。
二回挑戦して何とか取ることができると、それはもう目がキラキラと輝いていた。
そんなに可愛いのかと思ってよく見てみると、鼻がブタみたいなウサギだった。
「・・・こいつ、ウサギか?ブタか?」
「幸哉、ブタウサギ知らないの?」
真顔で言われたということは、これは割と常識だったりするんだろうかと一瞬ドキッとした。
「あ、でも男子だったら知らない子もいるのかもね」
「そ、そうか」


