パシッという音と共に、やっとのことで俺は琴海の激しく動く腕を捕まえた。 「放して!」 「あのな」 「バカ!」 「琴海!!」 そろそろ俺も限界なのに。 むっくり膨れたほっぺた。 眉もピシッとしてて、口もへの字そのもの。 「なによ、バカ」 「バカなのは分かったから、な?」