それと同時に真っ暗な世界へと視界が変化した。 「・・・いっ」 俺の右腕に痛みが走る。 う、うっ血しそうなんですけど。 暗闇に目が慣れてくると、俺の右腕にがっちりと掴まっている琴海の姿が見えた。 少し顔を近づけてみると、目もギュッと瞑られている。 「琴海?」 「っ・・・嫌だって言ったのに」 「なら早く出られるように歩くぞ」 「やだっ、後ろから出る!」 確かに一番近い出口だけど。