ステージ下で、アリの大群みたいな女子がざわついていた。
俺がまさかの第一声を放ったからだろう。
でも、それ以上に俺は戸惑っていた。
まさか本当にこんなところに出てくるなんて、微塵も考えてもなかったからだ。
このまま帰ってもよかった。
でもそれもできない。
下から送られてくる視線が、俺の足を一歩も動かさせてはくれなかった。
この白くてキラキラした目は何万個あるんだろうか、と思うと背中がゾッとした。
舞台そでを見ると恍をはじめとする面々が、俺に向かって口パクで「何か言えよ!」と訴えてくる。
司会もただただ時計を気にしていた。


