その後ろ姿を見てると、よっぽどあいつが怖かったんだろうなって思えてきた。
「・・・まじで、俺にどれだけ頭下げても今回の恍だけは許せねぇな」
カチッとドアを閉めて舞台そで付近に上がる。
するとちょうど恍が戻ってきて「おう!」と満面の笑みで俺に微笑みかける。
「キモチワルイ」
「おいおい、そんな言い方」
「あと」
恍の言葉にかぶせて俺はさらに言葉を続けた。
「かわいい後輩使ってまで、俺をここに居座らせたい理由を言え」
そこまで怒っている自覚はなかった。
でも、どうやらこれが俗に言う地を這うような低い声、らしかった。
周りの奴らがチラッと俺を見たのがわかった。


