着信履歴を確認すると、電話とメールが何件かきていた。

「――ストーカーかよ…」

心底にと言っていいほど、呆れた。

心配してくれているのは、もちろんわかっている。

でも、何回も電話やメールをすることなんてないんじゃない?

気がついたら電話をするし、メールも返信すると言う話だ。

“まじめ”と言う文字がスーツを着たような、つまらない男だ。

一流企業に勤める、優しい婚約者――その重いまでの優しさが、私の憂うつの原因だった。

その理由は、浩治とつきあい始めて3ヶ月経った時のことだった。